コスタリカの奇跡

西日本新聞

 ドキュメンタリー映画「コスタリカの奇跡~積極的平和国家のつくり方」(2016年)を見た。「軍隊のない国」である中米コスタリカの歴史、背景、現在を追った作品だ。

 同国では1948年の大統領選で野党候補が勝利したものの、与党陣営がこれを無効としたことから、市民が武器を持って立ち上がる。この革命に勝利したホセ・フィゲレス将軍(後の大統領)が「兵士の数ほどの教師を」と宣言し軍隊を撤廃。軍事予算をゼロにしたことで教育や医療の無料化を実現した。

 だが人口500万人足らずの小国が、不安定な地域で平和を保つのは生易しいことではない。米国から基地を置くことを迫られたり、ニカラグアの侵攻を受けたりもした。そのたびに欧州や国連との交渉で世界を味方に付け中立を保ってきた。「戦わないことが勇敢である」「小国が軍を持っても国は守れない」など、国民の言葉にハッとさせられる。

 26日午後3時半と2月4日午後1時には西日本新聞TNC文化サークルで上映される。予約は092(721)3200。 (井手)


=2018/01/23付 西日本新聞夕刊=

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