ご本尊喜びの“開眼” 盗難仏像戻った薬師堂 添田町 町文化財係「両まぶたの木目では」

西日本新聞 筑豊版

 昨年8月、盗難された仏像3体が見つかり、無事に安置された添田町中元寺地区の「薬師堂」。ここで今度は「ご本尊の薬師様の目が開いた」と話題になっている。本来は閉じている目の部分に黒い瞳…。関係者は「仏像3体の帰還を喜ばれている」などと手を合わせている。

 開眼?したのは県指定有形文化財「中元寺薬師如来坐像」(高さ約73センチ)。平安時代に天台宗の高僧恵心僧都(えしんそうず)がこの地を訪れ、病気平癒を願って安置したと伝わる。以来、地元の守り仏として受け継がれ、毎年11月には薬師大祭が催される。

 薬師堂を管理する上中元寺観光協会長の山本文一さん(67)によると、仏像3体が戻った昨年8月以降、田川地区内外からお参りする人が2~3割増え、同10月ごろから、地域住民の「薬師様の目が開いていた」「今日は閉じていた」との声が寄せられ始めた。

 目の正体について、町まちづくり課文化財係は「この坐像は両まぶたに木目が集まるよう彫られている。経年劣化で下地の塗料が薄れたため、温湿度や光の影響で木目が黒い目に見えるのでは」。

 戻った仏像3体は薬師如来を守る十二神将のうち「酉(とり)」「戌(いぬ)」「亥(い)」。酉年の昨年に「発見」され、戌年の今年は「開眼」、亥年の来年は…。奇妙な縁に山本さんは「地域の仏様に日が当たることはありがたい。来年も何かあるかも」と話している。

=2018/01/27付 西日本新聞朝刊=

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