カーリング 石はじき出す快感!! 「氷上のチェス」体験 ブラシ難しく 「団体競技」実感

西日本新聞

 冬季五輪の競技の一つ、カーリングは「氷上のチェス」とも呼ばれる奥深いスポーツで、誰もが始められる手軽さも魅力だ。県内にも教室があると聞き、1月中旬、福岡市博多区千代1丁目のスケート場「パピオアイスアリーナ」を訪れた。

 カーリングは重さ約20キロ、直径約30センチのストーンを約40メートル先の「ハウス」と呼ばれる円に向かって投げ合い、最後にどちらのチームのストーンが円の中心近くにあるかを競う。教室は県カーリング協会の指導で週1回、リンクの一画を区切って開かれている。

 「まずは氷の上を歩く練習です」。指導役の県カーリング協会理事、細井大輔さん(36)から、左足の靴底に着けるカバーを渡される。カバーは滑りやすい素材。右足は普通の運動靴だ。「ゆっくりでいいですよ」と促され、リンクへ。

 す、滑る。右足を踏み出そうとすると、左足の底が滑って股が開く。ぎこちなく歩き続ける。リンクを2往復しただけで脚が疲れてきた。

 いよいよストーンを投げる。試しに持ち上げてみると、やはり20キロは重い。40メートルも先に届くのだろうか? 教室では半分の20メートルだが、それでも遠そうだ。

 右手でストーンのハンドルを握り、左脇に抱えたブラシで体を支える。右足で蹴り台を蹴る。右手をストーンから離す瞬間、ぐっと前に押すと、10メートル足らずだが前に進んだ。

 「初めてにしてはいいですよ。でも右手を離す時、力を入れないで。右足の蹴り出す力でストーンを滑らせるんです」と細井さん。2回、3回と繰り返すと距離が伸びてきた。

■地味ながら重要

 「では、あの石を狙いましょう」と細井さんが15メートルほど先に別のストーンを置いた。相手チームのストーンをはじき出す想定だ。

 1回目。右に大きくそれたが、距離は十分。2回目。端っこだが、当たった! 「カーン」という快い音がリンクに響く。

 「『カーリングの華』といわれる『テークアウト』です。初めてで、ここまでできたら上出来です」

 次は氷の表面をブラシでこする「スイーピング」。「熱を発生させて氷を溶かします。力が必要です」と細井さん。地味に見えるが、ストーンの動きに合わせて移動するため、実は難しいという。

 氷上を歩きながらブラシを小刻みに動かす。「もっと、もっと」とハッパを掛けられる。きつい…。汗が出そうだ。でもストーンの距離や角度を調整する重要な作業。カーリングはチーム競技だと再認識する。

■ブーム4年ごと

 細井さんによると、教室がにぎわうのは冬季五輪直後。細井さん自身も12年前、トリノ五輪を見て「面白そう」と教室を訪れ、指導者にまでなった。

 「当時、僕を含めて20人ほどが初参加。翌週には激減しましたが」と苦笑する細井さん。4年ごとの「ブーム」をいかに持続させるかが課題だという。

 最後に練習試合で投げさせてもらった。右足を力いっぱい蹴り、ストーンから手を離す。順調に氷上を滑るストーン。だが次第に右にそれ、ハウスをオーバー。壁にぶつかって止まった。得点もチームへの貢献もゼロなのだが、かなりの距離を投げられたことが、少しうれしかった。

 もうすぐ平昌五輪。競技の魅力に触れ、五輪を見る楽しみが一つ増えた。

 メモ カーリング教室は毎週金曜の午後7時15分から約1時間。祝日と第5金曜は休み。参加費は4回券2500円。通常は予約不要だが、冬季五輪後など繁忙期は予約が望ましい。予約、問い合わせはパピオアイスアリーナ=092(633)2468。

=2018/01/31付 西日本新聞朝刊=

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