芸人仲間と旗揚げした「九州新喜劇」初代座長 寿一実さん

西日本新聞

 当意即妙のボケとツッコミで九州に笑いを届け、元気づけよう。そんな意気込みで芸人仲間と「九州新喜劇」を16日に旗揚げした。初演は博多華丸・大吉など全国区で活躍する後輩芸人もゲスト参加し、満席の会場に爆笑の渦が起こった。

 「緊張したが、お客の拍手に助けられた。やっぱり生の舞台は気持ちいい」

 長崎県佐世保市出身。小学校から神戸に転居した。役者にあこがれ、高校卒業後に劇団に入ったものの、「毎日芝居がしたい」と1976年に吉本新喜劇に入団、副座長も経験した。

 89年に帰郷し一度はお笑いから離れた。だが、福岡吉本の所長から声がかかり92年にピン芸人として再出発。テレビにも活動の場を広げたが、新喜劇のチームワークで作り上げる舞台ならではの魅力が忘れられなかった。「九州に残っててもお笑いができるんだぞっていう場所をつくりたい」。そう考えたが「自分はトップに立つような人間じゃない」と諦めかけていた。

 夢に踏み出すきっかけは一昨年の嘉穂劇場(福岡県飯塚市)。還暦記念で初の座長公演を行った。終演後、芸人仲間と「小規模でも各地を回りたい」と話したのが、「いつの間にか大きな話になった」と笑う。

 目指すのは大阪とはひと味違う九州ならではの素材や方言を使った人情味あふれる笑い。福岡市に拠点の常設劇場を構え、九州各地も巡演していく夢を描く。

 「九州は一つ。田舎にも笑いを」。まん丸い顔が九州にお笑いの新風を吹き込む。佐世保市で母と暮らす。61歳。

=2018/02/20付 西日本新聞朝刊=

PR

社会 アクセスランキング

PR

注目のテーマ