「防人」木簡など県文化財に 県審議会、3件指定答申

 県文化財保護審議会は20日、九州防衛のための兵士「防人(さきもり)」の存在を裏付ける中原遺跡(唐津市)出土の奈良時代の木簡と土師(はじ)器5点▽九州陶磁文化館(有田町)所蔵の銹瑠璃青磁釉蓮鷺文輪花三足皿(さびるりせいじゆうはすさぎもんりんかみつあしざら)▽琴路(きんろ)神社(鹿島市)の神幸祭行事-の3件を文化財に指定するよう県教育委員会へ答申した。県教委の議決を経て指定されれば、県の指定文化財は319件となる。

 県文化財課によると、木簡は1999~2003年の発掘調査で出土した。その中の一枚、8号木簡は「甲斐國」(山梨県)や防人を意味する「戍人(じゅにん)」の文字が記された国内初の出土文字資料で、調整技法から相模国(神奈川県)出身者が作ったと考えられる土師器とともに、東国防人が肥前国に配置されていたことを物語る。防人が任地で戍人と呼ばれていたことも初めて確認できたという。

 三足皿は、肥前の磁器が色絵をはじめとした中国系技術を本格導入する前の1640年代に有田町の山小屋窯(やまごやよう)で作られた可能性が高い。褐色の銹釉、藍色の瑠璃釉など5種類の釉薬を掛け分けて中国の吉祥文様などを多彩に表現し、文様構成や造形に優れている。2016年の有田焼創業400年を機に東京の収集家から寄贈を受けたという。

 神幸祭行事は11月2、3日に執り行われる秋の例大祭。江戸初期から360年以上にわたって続き、氏子ら300人以上が参加する。神幸行列の露払いを務める「獅子舞」「剣突き」に加えて、みこしと競り合って馬が社殿の周りを駆ける「馬かけ」は、全国でも例を見ない貴重な神事という。

=2018/02/21付 西日本新聞朝刊=

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