開校1年なのに教室不足 九大移転先近くの福岡市立西都小 値頃な新興宅地に子育て世帯続々

西日本新聞

 福岡市西区女原(みょうばる)北に昨年4月に開校したばかりの市立西都小で、児童が急増して新年度は教室が足りなくなり、多目的室を通常教室に改修する事態となっている。2019年度以降も児童の増加は確実で、市教育委員会は早くも増築や通学区域変更などの検討を迫られる。

 開校1年目の17年度の児童数は24学級752人。3月に卒業する6年生が2学級72人なのに対し、4月入学の新1年生は6学級194人。18年度は28学級874人になる見通しだが、通常教室は27学級分しかないため、通常教室を増やす工事が必要になった。

 校区の0~5歳児の数は市内で2番目に多く、各年齢で200人を超える。児童は今後も増え続け、現状の施設のままでは、再び教室不足になるのは必至だ。

 西都小の周辺は1997~2015年の伊都土地区画整理事業、05年のJR筑肥線九大学研都市駅開業の効果で、一戸建てやマンション、大型店が次々と建設された。1997年の西都小校区に当たる地域の人口は千人に満たなかったが、福岡市中心部の天神まで電車で25分程度の利便性もあり、昨年末には約1万人に。子育て世帯の転入が多く、西都小の新設は2013年に決まった。

 市教委が14年3月に地元住民に配布した資料によると、西都小の児童数の将来推計は17年度が18学級539人、18年度が21学級633人となっており、見通しと現実の開きが大きい。西都校区自治協議会の徳永哲也会長は「人口の急増は前から分かっていたはずで、抜本的な解決策が必要だ」と指摘する。

 市教委教育政策課の浦塚一郎課長は「19年度の対策を18年度に決める。中長期的には増築、仮設校舎、通学区域変更、小学校の分離新設があり得る」と説明。「これほど急激に児童が増えるとは思わなかった。子どもたちに迷惑をかけないようにしたい」と話した。

 西都小校区の人口が急増している理由について福岡市の不動産鑑定士、井上真輔さんは(1)新しい街並みが魅力で、鉄道や道路が便利(2)九州大伊都キャンパスのブランド力と先端産業集積への期待(3)市中心部よりも手ごろな住宅価格-を挙げる。レジャーや移住で注目を集める糸島地域に近いことも人気の背景にあるとみている。

=2018/02/27付 西日本新聞朝刊=

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