孤立した動物救う「箱舟プロジェクト」成功 ダム湖の島からいかだで陸地へ 福岡

西日本新聞

 ダム湖の島で孤立する動物を救おうと、県が建設している五ケ山ダム(那珂川町)で進む「五ケ山ノアの箱舟プロジェクト」。島と陸地を結ぶいかだを設置するなどしているが、現場に取り付けた監視カメラに付近を歩く動物が撮影されていた。本来の趣旨とは逆向きに進む動物もいるが、抵抗なくいかだを歩く様子から、ここまでの取り組みは順調と言えそうだ。

 プロジェクトは五ケ山ダム環境配慮アドバイザーで、筑紫女学園大現代社会学部の佐々木浩教授(59)が提唱。ダム湖の水位上昇で島になる通称「ヘビ山」に泳げない動物が取り残される恐れがあるためで、学生や県職員も参加して5月に本格的な活動が始まった。

 周辺の竹や、ダム建設で使用した足場の板などでいかだを組み、動物が上がりやすいようササや草で上部を覆った。さらに水位の上昇で陸地と島の距離が広がるのに合わせ、いかだの増設にも取り組んだ。

 10月26日にはヘビ山側と陸地側にカメラを設置。データを回収した11月18日までに計20回、ノウサギやアナグマ、アライグマ、テンなど鳥類以外の動物の写真や動画の撮影に成功した。

 水に飛び込んでいかだから丸太に移ったり、水からいかだに上がって水切りでぶるぶる体を震わせたり。陸側からヘビ山側に向かう動物もいたが、想定通りに陸地に向かう動きも見られた。佐々木教授は「しばらくは動物が行き来して慣れたらいい。使い慣れたいかだなら、水位が上昇したときに安心して避難できる」と述べた。

この記事は2017年12月19日付で、内容は当時のものです。

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