中村哲氏アフガンで勲章 ガニ大統領「用水路建設が復興の鍵」

西日本新聞

中村哲医師(中央)やアフガニスタンのガニ大統領(右)が出席した叙勲式=7日、アフガニスタン(ペシャワール会提供) 拡大

中村哲医師(中央)やアフガニスタンのガニ大統領(右)が出席した叙勲式=7日、アフガニスタン(ペシャワール会提供)

 アフガニスタンへの支援を行う福岡市の非政府組織「ペシャワール会」は27日、現地代表の中村哲医師(71)=福岡県出身=が同国のガニ大統領から国家勲章を受けたと発表した。長年にわたる現地での用水路建設や医療活動が高く評価された。外務省によると、日本の民間人が同国から勲章を受けるのは異例という。

 中村医師は1984年から隣国パキスタンで医療支援を始め、91年からアフガンでも活動。一時は両国で最大11カ所の診療所を運営した。アフガンを襲った大干ばつを受けて2003年に用水路の建設や補修を始め、事業で潤う土地は福岡市の面積の約半分に当たる約1万6千ヘクタールに上る。

 同会によると、勲章は「長年、最善を尽くして専門的な支援を行い、保健と農業の分野でわが国の人々に多大な影響を与えた」として授与された。

 7日に首都カブールの大統領官邸で行われた叙勲式にはガニ大統領や同国の農業大臣らが出席。大統領は中村医師が書いた用水路建設の技術書を6時間かけて熟読したと明かし、「あなたの仕事がアフガン復興の鍵だ」と何度も話したという。

 中村医師は「活動が地元で評価され、為政の中枢に届いたことが特別にうれしい。自然が相手の仕事は、効果を得るまでに長い時間がかかる。さらに大きく協力の輪が広がることを祈る」とコメントした。

=2018/02/28付 西日本新聞朝刊=