虫こぶ 虫の寄生で植物に“おでき”

西日本新聞

 木の葉の一部がふくらんだこぶのようになっていたり、丸い玉ができていたりしているのをよく見かけることがあります。「虫こぶ」とも「虫えい」とも呼ばれます。その正体は昆虫やその他の生物が寄生したために植物のその場所が異常に成長したもので、植物にできたおできのようなものといってよいでしょう。

 植物の葉が芽生えて成長する季節に野山に出かけて探してみると、いろいろな形や色の虫こぶがあることが分かります。虫の仕業でそうなったものならば、きっと中に虫がいるだろうと思ってナイフでカットしてみると、真ん中あたりに小さい卵が1個入っていたり、幼虫がいたりします。大きな虫こぶの中には成虫になった小さい虫がいっぱいいることもあります。

 子どもの頃、庭の木に果実のような実がいくつもなり、採ってみると堅くて軽いその実の1カ所に穴が開いていて、中はいつ見てもがらんどうになっていました。そばにいる大人がその穴に口を当てて吹くと「ホー」といういい音がするので、子どもたちもまねをして吹いて遊んだものでした。

 ちょうどオカリナという楽器がそれに似ています。そのとき吹いて遊んだイスノキの、虫がいなくなった古い虫こぶがその楽器の原型になっているのではないかと、今でもときどき思うことがあります。

=2018/03/05付 西日本新聞朝刊=

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