五ケ山ダム供用開始遅れ 雨不足で試験貯水完了せず

 福岡県が那珂川上流の那珂川町に建設している五ケ山ダムの供用開始が、予定の4月に間に合わない見通しであることが分かった。限界まで水をためてダムの安全性を確認する「試験湛水(たんすい)」が雨不足で完了していないため。今後の雨量によっては、秋以降にずれ込む可能性もある。

 五ケ山ダムは2012年に着工し、今月11日に竣工(しゅんこう)式を迎える。総貯水量は4020万トン。洪水調節や水道水供給などが目的で、福岡地区水道企業団に1日最大1万トンを提供できる。

 福岡県五ケ山ダム建設事務所によると、試験湛水は16年10月に始めた。洪水調節用の最高水位「サーチャージ水位」(標高413・4メートル)までためて放流し、ダム本体やダム湖の斜面、地盤に変化がないかを確認する作業を17年度中に終える予定だったが、3月9日時点の進行率は約40%。試験湛水後は完成検査も必要なため、4月の供用開始は極めて困難な状況だ。

 雨が多い6~10月は平常時の最高水位である「常時満水位」(標高407・1メートル)までしか貯水できないため、5月までの雨量が不足すると試験湛水の完了は11月以降になり、供用開始はさらに遅れる。建設事務所は「試験湛水に十分な期間を設定していたが、天気次第なのでどうにもならない面がある」と受け止めている。

=2018/03/10付 西日本新聞朝刊=

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