漁業者「拒否は当然」 諫干和解勧告 政治決着求める声も

西日本新聞

 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)を巡り、漁業者側弁護団は19日、開門を前提としない福岡高裁の和解勧告を拒否する回答書を提出した。漁業者から「当然だ」と受け止める一方、漁協関係者からは「和解協議は続けてほしかった」との声も漏れた。

 開門訴訟原告の一人、平方宣清さん(65)=太良町=は「国の圧力で県有明海漁協が100億円基金案を受諾しかねず、4月4日の回答期限を待たずに拒否姿勢を明確にした」と説明。弁護団から13日に説明を受け、19日に拒否回答することを確認していたという。

 同じく原告の大鋸(おおが)武浩さん(48)=同=は「7月の判決が厳しい内容と覚悟している。上告して最高裁で新たな和解案が示されることを期待したい。(国が支払っている)間接強制金の返還を心配する声もあったが、開門しない和解は応じられない」と話した。

 諫干事業による漁業被害を訴え、基金案に反対してきた西南部5支所は28日に会合を開き、経緯を組合員に説明する予定。「国と全面対決するのではなく、妥協できればよかったのだが」と和解協議での解決を諦めきれない声もあった。

 6季連続休漁となっているタイラギ漁の拠点、大浦支所の弥永達郎運営委員長は「当事者が拒否した以上、仕方ないが(和解決裂は)残念だ」と述べ「裁判によらず、有明海再生に向けて歩み寄れる解決策を示してほしい」と政治決着を望んだ。

=2018/03/20付 西日本新聞朝刊=

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