「飼育改善し、ストレス少なく」 動物の福祉考える 熊本市でシンポ

西日本新聞

 動物園の飼育動物や畜産動物の福祉を考えるシンポジウムが17日、熊本市東区の市動植物園であった。東海大農学部の伊藤秀一教授(アニマルウェルフェア学)が講演し、「飼育環境を改善して動物のストレスレベルを下げ、生きている間の幸せを可能な限り考えることが大切だ」と話した。

 動物の福祉(アニマルウェルフェア)は、人間が動物に与えるストレスや苦痛を最小限に抑え、生活環境にうまく対応できるようにする考え方。2020年の東京五輪・パラリンピック大会で、選手村などが調達する食材の認証基準とされるなど注目を集めている。

 伊藤教授は、止まり木や巣箱を設置するなど基準を満たした鶏小屋でのみ鶏卵の生産を認めることを定めたEUの法律を紹介。動物の福祉は「世界的な流れになり始めている」と指摘した。

 市動植物園の獣医師、松本充史氏は、同園での実践例を紹介。山岳地域に生息するヤギの飼育施設内に段差を設け、木の上で生活するチンパンジーには樹上に寝床を作るための枝を置くなどしており、「本来の生活環境に近づけていく努力が必要だ」と強調した。

=2018/03/20付 西日本新聞朝刊=

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