「アリジゴク」の底に潜む主の正体は? 罠にかかる獲物をひたすら待つ「ウスバカゲロウ」

西日本新聞

 雨の当たらない崖の下や建物の縁の下などの乾いた地面の上に直径数センチのすり鉢状の穴(くぼみ)を見ることがよくあります。

 この穴は、俗にアリジゴクと呼ばれるものです。そこを通りかかったアリなどの小さな生き物がうっかりその穴に落ち込んで、あわてて逃げ出そうとしても、砂でできた斜面が次々に崩れて、なかなか逃げ出すことができません。

 そうしているうちに、底に潜り込んで隠れている穴の主にたちまち捕まって、引きずり込まれて食べられてしまいます。

 このアリジゴクの主こそウスバカゲロウの幼虫なのです。幼虫は自分で餌を探して歩き回ることはなく、とにかくこのすり鉢状の罠に獲物が落ち込んでくるのを、ただただ待ち続けているのです。

 そのために、運よく何度も獲物を捕ることができたものは、そのシーズンのうちに成虫になることができます。しかし、中にはいつまでたっても餌にありつけず、ときどき場所を変えてはいるものの、それでも餌が捕れないと、2年、ときには4年もたってからやっと成虫になることが少なくないそうです。

 トンボに似た成虫は夜行性で、暖かい季節の夜、大きな羽を緩やかに羽ばたかせて闇の中を飛び、ときに明るい電灯の光の中に飛んできているのを見かけることがあります。

この記事は2014年02月18日付で、内容は当時のものです。

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