太陽交通のバス利用促進へ学生が知恵 行橋市と西日本工大事業化へ連携 ラッピング、京築ヒノキの内装

西日本新聞 北九州版

 行橋市は、西日本工業大(苅田町など)と連携して、市内を走る太陽交通(同市)の路線バス停留所や車両デザインを検討し、2018年度以降の事業化を目指している。路線バスの利用を促すため、国が進める施策を取り入れた。市は18年度に県に補助金申請を行い、学生案をたたき台に進める方針だ。

 ■課題克服進める

 国土交通省が進める「高等教育機関と連携した公共交通の推進事業」を活用し、取り組んでいる。九州運輸局(福岡市)によると、九州の自治体で、公共交通の利用促進などを立案する専任担当者がいない市町村は、全体の8割を超えるという。

 市は、14年7月に同大と行政の課題克服やまちづくりなどに関する包括的な連携協定を結んだ。他の自治体よりも、大学との連携が進めやすい環境にあった。九州の自治体・地域で同様の事業を取り入れたのは、水俣市(熊本県)と国東半島(大分県)がある。

 ■2、3年生が担当

 デザイン案は、昨年10月から同大デザイン学部の2、3年生10人が担当。当初、市は、バス停のデザインと車両のラッピングデザインの検討を求めた。

 学生は、同月にバスに乗るなどして課題を探った。その結果、(1)バス停の場所が分からない(2)路線名がはっきりしない(3)車内の料金表が分かりづらい-などを挙げた。

 課題克服のため、市の要望に加えて、バスの内装も含めて検討。模型づくりなどをしてデザイン案を完成させた。指導した梶谷克彦講師(芸術工学)は「市が求めた課題以外についても探るなど、学生は積極的に動き、デザイン案に生かした」と振り返る。ある学生も「自分たちで案を作り上げる喜びがあった」と語る。

 ■企業は提案歓迎

 デザイン案の発表会は19日、市役所であった。昨年11月に太陽交通や市内のタクシー会社幹部らで発足した「市地域公共交通活性化協議会」の委員17人らが耳を傾けた。学生は、発車時間など多くの情報が盛り込める三角柱のバス停▽「幸せを招く」とされる四つ葉のクローバーを1カ所に施したラッピング▽京築地方特産の「京築ヒノキ」を使った内装-などを提案。委員からも好評だった。

 太陽交通も提案を歓迎する。同社は現在、14路線で18台を運行し、利用者は毎年度約25万人で推移。路線維持のため、市から年間370万円の助成金を受けている。

 同社は、育徳館高(みやこ町)など3高校の生徒が利用する豊津線の1台を、ラッピング車候補に挙げている。堀貫治社長は「会社の宣伝効果も高く、路線の存続に向けて利用者が増えれば」と話している。

=2018/03/25付 西日本新聞朝刊=

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