「病院でできることは家でもできる」 最期の迎え方 日頃から考えて 在宅ホスピスフェスタに300人

西日本新聞

 ●独居高齢者の事例など紹介 久留米市

 終末期を自宅で過ごすための医療やケアについて知ってもらう「在宅ホスピスフェスタ」が11日、福岡県久留米市であり、約300人が参加した。厚生労働省は3月、病院だけでなく、自宅や介護施設でのみとりにも活用できるよう、人生の最終段階(終末期)の医療・ケアの決定手順などに関するガイドラインを改定。参加者たちは在宅でのより良い終末期のあり方を考えた。

 「病院でできることはだいたい家でもできる。家に帰れない患者はいない」。山口赤十字病院(山口市)に緩和ケア病棟を開設し、2013年から同市で在宅診療所院長を務める末永和之さんは、こう強調した。

 在宅ホスピスについては「日常生活を阻害する介入は行わない」として「患者は管理されず、普段の生活を続けられる」などとメリットを挙げた。さらに「みとりとは息が止まる瞬間を見ることではなく、人生をみとること。最期の瞬間を迎えるまでの過程が大切」と呼び掛けた。

 団塊の世代が75歳以上になる25年には、年間の死者は約150万人に上るとされる。内閣府の意識調査では、国民の半数以上が自宅で最期を迎えたいと考えているが、実際には4人に3人が病院や診療所で死亡している。厚労省のガイドラインは、患者や家族、医療・介護関係者が繰り返し話し合って治療内容などを決める「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」の重要性を盛り込み、患者の希望の実現を目指す。

 久留米市の今立内科クリニックのソーシャルワーカー内田浩稔さんは、がんを患った独居高齢者が在宅で最期まで穏やかに過ごした事例を紹介した。ACPについては「信頼関係を築いて本人の希望やそれまでの人生、病状などを考慮しながら決めるもの」と説明。その上で「心肺蘇生をするか、人工呼吸器は着けるかといった究極の選択にもつながる。病気になってからでは考えられない人も多く、日頃から考え、家族とも話し合っておくことが重要だ」と話した。

=2018/03/19付 西日本新聞朝刊=

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