【那珂川町から市へ】10月移行へ準備加速 県議会議決 新業務を県で研修重ね

西日本新聞 ふくおか都市圏版

市制の決定書を小川洋県知事から受け取る武末茂喜町長(右から2人目) 拡大

市制の決定書を小川洋県知事から受け取る武末茂喜町長(右から2人目)

 10月1日の市制移行を目指す那珂川町。28日には県議会が関連議案を議決後、小川洋知事が決定書を武末茂喜町長に手渡し、法的な手続きでは「最後のハードル」(町幹部)を乗り越えた。移行日まであと半年余り。県内では21年ぶりとなる単独での市制実現へ、準備が加速する。

 「目の前で可決された瞬間は感動的だった」。武末町長は県議会を傍聴した感想をこう述べた。

 この日は町長や町幹部、町議会の高原隆則議長ら6人が傍聴。採決時には無音で拍手するなど喜びが広がった。議案審査した委員会の委員長報告で、井上順吾氏(大野城市選出)が町長と町議長の傍聴を紹介する一幕もあった。

 国勢調査で、地方自治法が定める市制施行の人口要件となる人口5万人を突破した2016年、町は市制準備推進本部を設置。福祉、例規等検討、電算システム検討、看板類等交換・書き換え、意識高揚推進の五つの部会を置いて作業内容を検討している。

 県内では1997年、古賀町が古賀市になった。だが「時間の経過で参考にするのは難しい」と、宮城県富谷市、石川県野々市市など移行が新しい市を訪問。移行に必要な作業の聞き取りなどに当たった。

 行政の仕事の中で、市制移行により最も大きな変化となるのが福祉事務所の設置だ。生活保護の業務が県から移管され、自前のケースワーカーを置く。すでに町福祉課は2017年度に2人を増員。18年度はさらに10人を増やす予定で、12人が生活保護関連の仕事を担うことになる。

 町内では現在、約480世帯が生活保護を受給。法律上は6人のケースワーカーが必要だが、「慣れないうちは担当件数を少なめにする」(町福祉課)と、2人多い8人を充てる構えだ。経験のない仕事だけに県に職員を派遣して実務研修を重ねている。

 同課の春崎幸二課長は「より住民に近い所での業務となる。町民に寄り添った生活保護の仕事に努めたい」と話した。

 町によると移行の作業は順調という。武末町長は「一つ一つ丁寧に抜かりなく準備し、10月を迎えたい」と表情を引き締めた。

=2018/03/29付 西日本新聞朝刊=

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