「娘の傷は一生消えない」避難所での性被害の闇 把握10件、相談できず潜在化も 熊本地震2年 (2ページ目)

西日本新聞

 避難所での性被害は11年の東日本大震災でも相次いだ。国は13年に災害対策基本法を改正し、避難所の生活環境整備を自治体に求めた。さらに内閣府は16年4月に作成した避難所運営ガイドラインで「性犯罪防止策の検討が必要」と盛り込んだばかりだった。

 熊本地震の際も支援団体が相談先などを載せたポスターを県内700カ所の避難所に掲示したり、県警が巡回を強化したりしたが、被害は防ぎきれなかった。

 東日本の被災地で性暴力被害の予防啓発活動などに取り組んだNPO法人「しあわせなみだ」(東京)の中野宏美代表は「不特定多数が避難所に集まるなど、災害時は性暴力被害のリスクが高まる」と指摘する。

 減災と男女共同参画研修推進センター(東京)の浅野幸子共同代表は「性暴力は平時でさえ訴え出にくい。災害時は集団生活で個人情報が漏れることを恐れて相談をためらったり、相談を受けた人も精いっぱいで被害者を支援につなげられなかったりするため、さらに潜在化しやすい」と指摘。「多くの市民が防災研修に参加し、災害時に性暴力が起こり得ることや、照明の配置など対策方法を知る機会を設ける必要がある」と提言した。

=2018/03/29付 西日本新聞朝刊=

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