福岡県、津波警戒区域に17市町指定 新宮、水位12.6メートルの恐れ

西日本新聞

 福岡県は30日、大規模地震の発生などで県内の沿岸部に最大クラスの津波が押し寄せた場合、住民に危険が及ぶ恐れのある地域を「津波災害警戒区域」に指定した。玄界灘や有明海などに面した10市7町の約5700ヘクタールが対象。津波が建物に衝突してせり上がった高さを示す「基準水位」を記した区域図を同日、県のホームページで公開した。

 福岡県は2016年、「数千年に一度」の大地震が起きた場合の新たな津波被害想定を公表。このデータを基に区域指定を行った。

 10市7町は、古賀市、福津市、宗像市、北九州市、行橋市、豊前市、大川市、柳川市、みやま市、大牟田市、新宮町、岡垣町、芦屋町、遠賀町、苅田町、築上町、吉富町。被害想定には福岡市と糸島市も含まれているが、住民説明会が終わっていないとして今回の指定からは外れた。

 公開した区域図は、範囲内を10メートル四方で区切り、地点ごとに基準水位を記した。基準水位は玄界灘沿岸では新宮町の12・6メートルが最も高く、豊前・豊後沿岸では北九州市門司区の11・2メートル、有明海沿岸では柳川市の8・9メートルが最高値となった。

 県は想定される浸水被害に加え波の高さも示すことで、より効率的な避難対策が可能になるとみている。

 警戒区域の指定は、東日本大震災を受けて制定された「津波防災地域づくり法」に基づき全国で進められている。これまで8府県が指定済みで、九州では長崎に次いで2番目。

 警戒区域に含まれる自治体は今後、地域防災計画の見直しなどを進める。

=2018/03/30付 西日本新聞夕刊=