洪水対策に「分水路」案 日田・大肥川 県調整 地元が条件付き了承

 日田市大鶴地区の大肥川で、洪水時に流れを分散させる「分水路」の建設に向けて県などが調整していることが30日、地元関係者への取材で分かった。昨年の九州豪雨で堤防が決壊し下流域に甚大な浸水被害を出したことから、県が防災対策として立案。今月下旬に建設候補地の地権者を含む地元が、県の案を条件付きで了承したという。

 関係者などによると、県は決壊した湾曲部を拡幅する案と分水路案を地元に示し、昨年9月から協議を続けている。分水路は、豪雨で一定水位を超えると本流と分水路の二手に分けて水を流す仕組み。筑後川には福岡県朝倉市の「原鶴分水路」などがある。

 県の案では、大鶴地区の瀬部集落付近で、湾曲部を避け上下流を直結するように分水路を設ける。国道とJR日田彦山線に挟まれた農地などを買収し幅約26メートル、長さ約500メートルの流路を建設する計画だ。

 湾曲部の拡幅案では工事区間にある同線の鉄橋2本を架け替える必要がある。JR九州が鉄道を復旧するかどうかを決めていない現状では、工期を見通せないなどの課題があるという。

 大肥川では、県が国の補助を受けて2017年度から5年間で事業費約50億円の改良復旧などに取り組んでいる。分水路もこの事業費で対応する方針だ。

 浸水被害に遭った住民の一人は「分水路が建設できればより安心・安全な復旧、復興につながるはずだ」と期待する。県日田土木事務所は「実現に向け、いくつかの条件をクリアできるよう関係機関と協議していきたい」としている。

=2018/03/31付 西日本新聞朝刊=

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