閉園したスペワのダンサー、新たな道へ ホークスの「ハニーズ」に加入 子どもたちの応援に涙も

西日本新聞

 北九州市八幡東区のテーマパーク「スペースワールド」(SW)の閉園から3カ月。元スタッフたちはそれぞれの道を歩み始めた。ダンサーのISUZU(イスズ)さんは、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの公式ダンスチーム「ハニーズ」に加入。3月30日の開幕戦と31日の第2戦で躍動した。「またいつか、別の星で、会いましょう。」のキャッチコピーで幕を閉じたSW。ISUZUさんはハニーズという「別の星」で輝こうとしている。

 大阪府出身。幼い頃から女の子のダンスユニットに憧れた。2014年、ダンス専門学校を卒業し、就職先に選んだのがSWだった。

 生演奏に合わせ園のキャラクターとダンサーが専用ステージで踊るショーは、ジェットコースターなどと並ぶSWの目玉の一つ。ジャズダンスやバレエもこなす力量が求められ、「最初は他のメンバーについていけなかった」。悔しさから帰宅後や休日のスタジオで、黙々と練習した。

 ステージを重ねるとファンが応援してくれるようになり、支えられた。けがから復帰した時は、常連の小学生から「またショーが見られてうれしかった」と手紙が届いた。自分と同じデザインの手作り衣装を着て、ショーを楽しむ女の子もいた。

 昨年末の閉園は「大事な場所が無くなりつらかった」が、一方で「今後も大好きな福岡で踊りたいという気持ち」が募り、年明け1月3日が締め切りのハニーズメンバー募集を見つけ応募。見事合格した。その後はレッスンなどで忙しく、SWの頃のファンと会えない寂しさを感じていた。

 3月11日、北九州市民球場(同市小倉北区)で開催されたホークスのオープン戦(対千葉ロッテ)。球場の一角から声がした。「見に来たよ!」。SWの常連だった子どもら10人が、ハニーズ入りを知り駆けつけてくれていた。「SWがあったから今の私があるんだ」。胸が熱くなり、涙がこぼれた。

 SW時代、ショーに一緒に出演していたダンサーは別のテーマパークに就職。バンドマンの一人はバーの演奏者になった。いつか元同僚たちを球場に招くのが夢だ。そしてこう言うつもりだ。「私も新しい星で頑張っているよ」

=2018/04/01付 西日本新聞朝刊=

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