子どもの歓声、朝倉に戻る 廃校使った二つの施設が再開

西日本新聞

 昨年7月の九州豪雨で周辺道路に被害を受けるなどして休館していた朝倉市の廃校を使った体験・宿泊施設と美術館が1日に再開し、住民や子どもたちの楽しげな姿が戻った。

 ■私設美術館「共星の里」 映画「ミニオンズ」製作参画の米国人男性が親子に講話

 九州豪雨で被害を受け、休館した朝倉市黒川地区の廃校を使った美術館「共星の里」が1日、再開した。特別ゲストとして米国のアニメキャラクター「ミニオンズ」が登場する映画製作にも携わったという米国人男性が子どもたちにアニメ映画の作り方などを教えた。

 美術館は2000年4月にオープン。数千点の現代アートを所蔵し、彫刻など国内外で活躍する作家の作品展も開く。豪雨で館内に大量の流木や土砂が堆積したが、収蔵品は無事。ボランティアらが撤去を続け、1カ月前に仮オープン。3月末に水道も回復して食事が出せるようになり、本格再開となった。

 ゲストとして来訪したのは、ジェロド・チリコさん(40)。ミニオンズの「怪盗グルー」シリーズなどで、脚本を絵で描いていくメンバーの一人と自己紹介。同美術館アートディレクターの柳和暢さん(70)と縁があり朝倉入りしたという。親子ら約70人を前にミニオンズを描きながらストーリーの作り方などを解説した。

 柳さんは「豪雨後に多くの方の手作業で土砂を出してもらい、美術館が再出発できた。本当にうれしい。今年は展示などを積極的に行いたい」と抱負を語った。入館料は高校生以上500円、小中学生300円、幼児は無料。共星の里=0946(29)0590。

 ■佐田地区宿泊施設「たかき清流館」 「雨にもマケズ」と再スタート

 九州豪雨後に休館していた体験・宿泊施設「たかき清流館」(朝倉市佐田地区)が1日、再開した。周辺の川や山は傷ついたままだが、住民たちは「雨にもマケズ。」と銘打ったイベント「こんの~祭」を同館で開いて再スタートを祝った。

 清流館は廃校の小学校校舎を活用。毎年4月から10月20日まで受け入れ、合宿客などが訪れていた。

 豪雨では、周辺の佐田川護岸や橋、道路が被災した。清流館の直接被害は少なかったが、周辺道路が傷ついたことなどから休館を余儀なくされた。

 周辺道路の復旧も進み再開。運営する指定管理者「朝倉さとやま復興プロジェクト」の山辺悦弘代表(56)によると、住民やボランティアと今後、ピザ作り体験を行うなど同館としての取り組みを少しずつ増やしていく。近く土日を中心に食堂も再開する予定という。

 「おいで」を意味する「こんの~祭」は焼き鳥などの露店が並びにぎわった。早速、宿泊の予約も入っていた。

 山辺代表は「特産品販売など地元の情報発信拠点にしたい。清流館と周辺の観光スポットなどを巡るルートも作りたい」と語った。宿泊、食事などの問い合わせは、たかき清流館=0946(29)0623。

=2018/04/02付 西日本新聞朝刊=

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