鶴崎駅に「音楽カフェ」 改札通れば「笑顔」と「ぬくもり」

西日本新聞

 改札を通れば、アコースティックギターの音色や笑い声が聞こえてくる。JR日豊線の鶴崎駅(大分市)構内で、音楽ライブなどができる喫茶店「駅かふぇ」が営業中だ。元気がなくなりつつある地域を盛り上げようと、鶴崎地区出身で音楽関係の会社を営む三浦貴博さん(43)が1年がかりで開いた。無人化が予定されている同駅だが、人のぬくもりは消えそうにない。

 「鶴崎で気軽にエンターテインメントを楽しめる場所を作りたかった」。三浦さんは開店理由を語る。

 好きな歌手のカセットテープを買った楽器店、通った塾、小銭を握りしめ遊んだゲームセンター…。青春時代を過ごした地域が廃れていくのを見て、できることを考えた。ひらめいたのが仕事でも携わっている音楽。「公共の場に音楽を楽しめる店ができたら面白い」と、同駅の改札横の空きスペースに狙いを付けた。

 2016年秋頃からJR九州と交渉を重ね、17年12月に開店。音響、照明、防音の設備やプロジェクターを備えた店内は広さ43平方メートルで、座席数は平時が約30席、イベント時は50~60人を収容できる。ドリンクはもちろんカレーやパスタなど食事メニューも豊富だ。

 地域のにぎわいづくりへ連携にも積極的だ。音楽ライブだけではなく、落語に婚活と多様なイベントを開いている。毎月第1、3木曜日の夜はステージを開放し、飛び込みの演奏やお笑いを受け入れる。

 同駅を巡ってJR九州は、19年度以降に無人化し、カメラやインターホンを通して遠隔地から対応する「スマートサポートステーション」を導入する予定だ。大分市内の他の7駅でも同様の計画を進める中、駅が無人化された後の、地域の衰退を懸念する声もある。

 三浦さんは「感じのいい駅員さんたちがいなくなるのは寂しい」としつつ、駅かふぇを拠点に「鶴崎に新たなムーブメントを起こしたい」と意気込む。「いつも何かをやっていて楽しそうな雰囲気で、気軽に立ち寄れる店を目指したい」。人いきれがした、かつての駅も思い浮かべている。

 駅かふぇの営業は午前11時~午後9時、月曜定休。

=2018/04/03付 西日本新聞朝刊=

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