NYで一汁三菜弁当 中村学園大安永さん考案、調理 「広めたい」と留学200食完売

 高層ビルが密集する米ニューヨークのマンハッタンで、中村学園大(福岡市城南区)栄養科学部4年の安永麻紀さん(22)=同市東区=が考案した一汁三菜(いちじゅうさんさい)弁当が、3月の5日間で計200食を完売した。「風邪予防弁当」と「便秘改善弁当」の2種類で、9カ月間の留学中に、メニュー開発から調理、販売まで1人で担った。ヘルシー志向の強いニューヨーカーたちに受け、安永さんが帰国後の今月6日(現地時間)には、レシピを基に現地で再販売が始まった。

 安永さんは「栄養バランスのとれた日本の一汁三菜弁当を米国で広めたい」と、2016年9月に文部科学省の留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」に応募し、採択されて昨年6月末に渡米した。

 デラウェア州の語学学校で2カ月間の英語研修後、デラウェア大で栄養学の勉強も開始。さらに米国人に合う味付けや販売方法を知ろうと、約4400キロ離れたロサンゼルスなど各地の日本食レストラン計10店に助言を求めた。食材や販売する場所を提供してもらうため、マンハッタンの人気弁当店「BentOn Cafe」に作りたい弁当の構想をアピールすると、「栄養価もきちんと計算されている」と評価され、スポンサーになってくれた。

 10月から同大の調理室でメニュー開発を開始。学生たちに味見などで協力してもらい、試行錯誤の末に2種類の弁当を完成させた。販売に向け、ポスターやチラシ作り、会員制交流サイト(SNS)での告知なども全て1人でこなした。

 3月12日からの5日間、早朝から調理し、店の一角で1個10ドル(約1100円)で販売。「こんな弁当があればいいのにと思っていた」と声を掛けられるなど好調で、2日目からは販売個数を増やしたという。

 安永さんが栄養学を学ぼうと思ったのは、高校の頃に祖母が体調を崩し、思うように食事ができないのを心配したのがきっかけ。その後、食品会社で商品開発を手掛けていた父の影響もあり、現在は病気を防ぐ食品を開発する職業に就く夢を抱く。「いつか父と一緒に働きたい」とも願う。

 そのためにも今夏、新メニューを考案して再度渡米し、同店で販売する予定。さらに米国の大学院への進学を目指す。

■弁当の主な内容

 タンパク質と抗酸化ビタミンが多く含まれた「風邪予防弁当」=ちらしずし、チキン南蛮、ふろふき大根

 食物繊維が豊富な「便秘改善弁当」=鶏ゴボウご飯、きのこのあんかけがのった豆腐つくねハンバーグ、パプリカとアボカドのサラダ

※いずれもわかめと卵のスープ付き

=2018/04/08付 西日本新聞朝刊=

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