五島・久賀島に観光交流拠点 世界遺産登録見据え古民家を改修

 五島市は2次離島の久賀島に古民家を改修した「久賀島観光交流拠点センター」を開設した。島は、世界文化遺産登録を目指す「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つで、国の重要文化的景観にも選定されている。市は、期待される交流人口の増加を同センターで下支えしたい考えだ。

 久賀島には、五島で最古の木造教会である旧五輪教会堂のほか、12畳の空間に信者約200人が8カ月間投獄され、42人が亡くなった「牢屋(ろうや)の窄(さこ)殉教事件」などのキリシタン弾圧を象徴する史跡が残る。一方で、湾に面した緩傾斜地には棚田が開かれ、急傾斜地では段々畑で伝統的なヤブツバキ栽培が営まれている。

 これまで島内に観光案内の施設がなかったこともあり、市は明治中期に建てられた木造平屋の「旧藤原邸」(床面積約304平方メートル)を観光情報や物販の施設として整備する方針を決定。所有者から無償で土地と建物を譲り受け、地元産木材も活用し、約1億円かけて改修した。今月から、特産品開発など島の地域振興に取り組む「久賀島ファーム」が管理・運営に当たっている。

 センターは入場無料。潜伏キリシタンの歴史や文化的景観を紹介する資料展示室、休憩スペース、同ファームが作ったつばき油などの販売コーナーを設けており、食事の提供も行う(3日前までの事前予約が必要)。

 市政策企画課は「島の観光・散策の拠点となる施設。島の歴史や文化的価値の情報発信に努め、島民と観光客との温かい交流の場にしていきたい」としている。

=2018/04/18付 西日本新聞朝刊=

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