夜、街の安全見守りランニング 「パトラン」の輪、北九州で広がる 参加者、全国の4割強

西日本新聞 北九州版

八幡西区の青山校区を走りながら見回り活動する仲村龍治さん(前から2人目)たち 拡大

八幡西区の青山校区を走りながら見回り活動する仲村龍治さん(前から2人目)たち

パトランなどをPRするイベントに駆け付けた浅田真央さん(中央右)、舞さん(同左)の姉妹

 夜にランニングをしながら、街の安全を見守る「パトロールランニング(パトラン)」が、全国に広がりをみせている。中でも、北九州市は盛んで参加人数は他の地域を圧倒している。市などによると現在、全国29都道府県で約千人が活動しており、うち4割強を北九州が占める。「パトランキタキュー」の活動として、北九州地区をまとめる仲村龍治さん(39)は「宗像発祥のパトランを北九州で広げたい。あなたも、楽しく走って地域貢献しませんか」と気合十分だ。

 「こんばんは!」。4月上旬の午後8時過ぎ。八幡西区の萩原北公園に約30人が集合。グループごとに分かれて、薄暗くなった青山校区の見回りに走りだした。約30分間、すれ違う人に声を掛けながらパトロール。「町の安全を守りながら、ダイエットにもなって一石二鳥」。昨年から参加している八幡西区の会社員和田陽子さん(50)さんは笑顔を見せた。

 宗像市で2013年1月に始まったパトラン。運営団体「NPO法人改革プロジェクト」代表の立花祐平さん(32)のアイデアだ。立花さんが立ち上げた海岸清掃プロジェクトに参加する女性が、帰宅途中に不審者に遭遇したことが、パトラン開始のきっかけになった。

 まず、歩いて見回りをする防犯活動を開始したが参加者が集まらず、半年で行き詰まった。「根本を変えなければ」。公園を走る人を見て、現在のかたちが頭に浮かんだという。全国的な活動に育ちつつあり、立花さんは「20年までに全ての都道府県に浸透させたい」と意気込む。

 パトランの活動が、北九州で本格的に始まったのは15年10月。仲村さんと有志が走り始めた。翌年にはNPO法人を立ち上げた。「認知度も上がり、広がりを感じる」という参加者は、4月現在で約470人に。月十数回、市内8地区で定期的に活動する。

 メンバーの高齢化が進む地域の自主防犯組織「生活安全パトロール隊」とも手を取り合う。数年前から、小倉北区の中島校区など5地区を合同でパトロール。地図を見ながら危険な箇所をピックアップする防犯講習会なども一緒に開き、協力関係を築く。青山校区生活安全パトロール隊の中野守隊長は「若い人が加わることで、防犯活動に活気が出てきた」と喜ぶ。

 着実に広がり続ける北九州のパトラン。3月には、元フィギュアスケート選手で元世界女王の浅田真央さんと、姉の舞さんが北九州市を訪れ、ファンランイベントでパトランをPRした。仲村さんは「確実に参加者は増えている。パトランを市民に根ざした活動に育てたい」と話している。

=2018/04/23付 西日本新聞朝刊=

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