認知症特集共感の輪 広報くるめ当事者に半年密着 市広報課・秋山主査「誰もが直面、理解の一助に」

西日本新聞 筑後版

 久留米市の広報紙「広報くるめ」の4月15日号で、8ページにわたる認知症の特集が掲載され、反響を呼んでいる。市広報課の秋山太主査(39)が昨年9月~今年3月までの半年間、当事者を密着取材した労作だ。

 2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるという国の推計を受け、「実態を市民に伝えないといけない」と企画した。

 特集では、10年ほど前に認知症と診断された羽江忠彦さん(81)=久留米市本町=の症状の進行や、妻の育子さん(76)の心境を詳細に記述した。

 羽江さんは元熊本学園大教授で、在任中に発症。本を読む際に「3行読んでは忘れ、元に戻り、また同じ所を読む」症状が現れたという。やがて、育子さんに対しても認知症特有の物取られ妄想を抱くようになった。

 育子さんはショックを受けたが「介護は家族だけで抱えられるものではない」と決意。「困ったことがあっても隠さなければ、周囲が助けてくれる」と、家族会などにも参加するようになったという。

 特集ではこのほか、家族会の定例会の様子や、認知症サポーター養成などの取り組みも紹介している。

 発刊後、読者から共感の電話や手紙など反応が約20件寄せられたという。秋山さんは「将来、誰もが認知症に直面しうる。この特集が、その際の助けになれば」と話している。市広報課=0942(30)9119。

=2018/04/30付 西日本新聞朝刊=

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