「大宰府の条坊」新説紹介 九歴で史跡発掘50年特別展

西日本新聞

 大宰府史跡発掘50年を記念し、大宰府の碁盤の目状の区画「条坊」の新説を紹介した特別展「大宰府への道-古代都市と交通」が、九州歴史資料館(九歴、小郡市)で開催されている。太宰府市教育委員会の井上信正主任主査が、10年前に提唱した説を基に復元したパネルを展示している。6月17日まで。

 条坊を巡っては、九歴初代館長を務めた故鏡山猛九州大教授が1968年の発掘開始前に著した「大宰府都城の研究」の中で「大宰府は政庁南北中軸線を境に左右両郭があり、南北22条、東西各12坊の条坊制(条坊1区画は109メートル四方)が施行されていた」と説明しており、これが発掘調査の基準とされてきた。

 ところが発掘が進むにつれ、想定していた条坊と実際の遺構が合わないことが判明。井上主査は、大宰府発掘40年シンポジウムで「大宰府条坊は南北22条、左郭12坊、右郭8坊で条坊1区画は約90メートル四方」とする新説を打ち出した。

 鏡山氏の説と異なり、政庁中軸線と条坊は一致しないとするもので、井上主査は「条坊施行は現政庁跡への本格的な政庁造営前の7世紀末」とみている。今回初めて井上説による条坊復元図を紹介することについて、九歴は「大宰府の条坊については諸説あったが、現時点では井上説が最有力だ」と説明する。

 他に大宰府の都市像や交通関連、大伴旅人、空海などのゆかりの文物約140点を展示している。入館料は一般200円など(中学生以下は無料)。

=2018/05/03付 西日本新聞朝刊=

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ