通学合宿、自立育み30年目 飯塚市の庄内生活体験学校 自炊、風呂焚き…成長に目細め

西日本新聞 筑豊版

 飯塚市有安の市庄内生活体験学校で、庄内小の児童が親元を離れて共同生活を送り、学校に通う「通学合宿」が30年目を迎えた。全国に広がる生活体験活動の発祥地とされる。19日には6泊7日で実施した本年度1回目の合宿が終わり、閉校式があった。「家に帰っても家事を手伝います」。親のありがたさを再認識し、保護者もわが子の成長に目を細めた。

 13日から始まった通学合宿は4、5年の児童207人のうち希望する計14人が2キロ先の学校に全員で通学し、戻ってからは家事に取り組んだ。

 体験学校は約1万平方メートルの敷地に炊事場や和室、風呂などを備えた生活棟、畑、動物棟などがある。児童たちは畑でホウレンソウやタマネギなどを収穫し、薪をつかった風呂焚きなどにも挑戦。生ゴミは堆肥舎で微生物と混ぜて有機堆肥にした。

 通学合宿は自立心や協調性を育む目的で、1989年春にスタート。2015年からは市の指定管理者として市庄内生活体験学校を運営するNPO法人「体験教育研究会ドングリ」(正平辰男理事長)が年3回程度行い、スタッフ5人態勢でサポートする。

 閉校式で児童たちは「ときどき、ヤギに頭突きされた」「マッチの火がつけられた」と保護者に苦労や達成感を伝えた。初参加の4年生、御木桃子さん(9)は「お姉ちゃんも通学合宿に参加したことがあり、私もしてみたかった。最初は家族と離れて寂しかったけれど、大丈夫。お風呂が広くて、デッキブラシでの掃除が楽しかった」。

 3回目の参加だった5年生の野見山隼輔君(10)は「楽しいのは、みんなでつくる料理や自由時間。家に帰ってもご飯をお母さんと一緒に作ったりして、手伝います」と話した。

 正平理事長は「中学生になると部活や試験があり、小学校の間に一通りの家事ができるようになってほしい。今までお父さん、お母さんに助けられた君たちが今度は助けてあげて」と子どもたちに呼びかけた。

=2018/05/25付 西日本新聞朝刊=

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