大衆演劇にほれ劇場開く 美容サロン経営の只隈さん 久留米に31日オープン 「人情舞台見に来て」

西日本新聞 筑後版

 涙と笑いの人情舞台、みんなに見てもらいたい-。大木町大角で美容サロンを経営する只隈(ただくま)理恵さん(44)が31日、久留米市日吉町に大衆演劇場「楽笑(らくしょう)演劇殿」をオープンする。市最大の繁華街「文化街」のキャバレー跡を約3千万円かけて改修した。かつては保養センター「リバーサイドパレス」をはじめ、大衆演劇が隆盛を誇った久留米市。代表として劇場を運営する只隈さんは「かつての熱気を再び」と力を込める。

 只隈さんが大衆演劇と出合ったのは昨年5月。サロンの常連客に食事と温泉に鑑賞券が付いたチケットをもらったのがきっかけだった。

 長崎県南島原市のホテル。最初はしぶしぶ会場の後ろで見ていたが、舞台の上の役者と目が合った瞬間、一気に引き込まれた。いつの間にか一番前に座り、涙を流していた。その後、月に数回、県内外の劇場に足を運ぶようになったという。

 最近は若い座長に世代交代した劇団も多く、幅広い年代にファン層が広がる大衆演劇。舞台を見上げるファンのキラキラした顔を見ながら「できることはないか」と昨年秋、劇場を開くことを決意した。

 全てゼロからのスタート。各地の大衆劇場を回り、必要な設備や天井の高さ、客席の広さなどを研究した。筑後地域や佐賀など、条件を満たす場所を3カ月間探し、見つけたのがキャバレー跡だった。

 知人に手伝ってもらいながら、ステージを演劇の舞台へと作り替え、壁一面に張ってあったガラスを外し、壁紙を貼り直した。只隈さんの意気込みに、大分県日田市出身で劇団を主宰する橘菊太郎さんは「楽笑」のマークが入った舞台幕を贈った。

 椅子席と畳席の全200席。場内では弁当を食べながら観劇できる。31日のこけら落とし公演は九州演劇協会を中心にした座長公演で、今後は1劇団が1カ月かけて公演していくという。

 劇場は29日にようやく完成した。只隈さんは「いよいよという感じ。昔からのファンはもちろん、今まで知らなかった人も、私の夢舞台に足を運んでほしい」と来場を呼び掛ける。

 料金は劇団によって異なる。

=2018/05/30付 西日本新聞朝刊=

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