北朝鮮、大きな収穫 「段階的な解決」の言質引き出す

西日本新聞

 【ソウル曽山茂志】「非核化」を段階的に進める姿勢を崩さない北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長にとって、トランプ米大統領から「時間がかかっても構わない」との言質を引き出したのは、今後の交渉に向けて大きな収穫といえそうだ。経済建設を目指す正恩氏は、米国との交渉のテーブルにつくことを優先しつつも、中国やロシア、韓国を後ろ盾に、軍事力の弱体化を避けながらできるだけ早期の制裁緩和を引き出したいと考えているとみられる。

 「朝鮮半島の非核化は(関係国)それぞれの理解が得られる解決策を見いだして段階的に解決し、効率的で建設的な対話と交渉で進むことを期待する」。北朝鮮の朝鮮中央通信は1日、訪朝したロシアのラブロフ外相と会談した正恩氏の発言を紹介した。同通信は、ラブロフ外相が正恩氏の考えを全面的に支持したとも伝え、中国に続きロシアも後ろ盾になったと国際社会にアピールした。

 北朝鮮は、既存の核兵器や大陸間弾道ミサイル(ICBM)など主要兵器を先行して廃棄し、見返りとして国際社会の制裁緩和を引き出す戦略を描いている、とされる。核関連施設の廃棄も含めた「非核化」の完全実施を先行させる方式を主張してきた米国との溝は深いとみられているが、トランプ氏が「会談はうまくいくだろう」と述べたことで、一定の歩み寄りがあった可能性がある。

=2018/06/03付 西日本新聞朝刊=

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