中朝首脳3度目会談 正恩氏訪中、米国けん制か

西日本新聞

 【北京・川原田健雄】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は19日、空路で中国を訪れ、習近平国家主席と北京の人民大会堂で会談した。正恩氏は、12日の米朝首脳会談について「朝米双方が合意した事項を実施に移せば、朝鮮半島の非核化へ新しい重大な局面を切り開くことになる」と強調。中朝両首脳は、完全な非核化や半島の平和体制構築といった米朝の合意を着実に実行していく必要があるとの認識で一致した。中国国営中央テレビが伝えた。

 中朝首脳会談は3、5月に続き3度目。3カ月足らずの間に立て続けに会談するのは異例で、米朝交渉の本格化を前に緊密な中朝関係を誇示し、米国をけん制する狙いとみられる。

 中央テレビによると、習氏は、米朝首脳会談について「半島の非核化と平和体制づくりに原則的な合意ができた」と高く評価。正恩氏は「朝米首脳会談は、関係各国の利益と国際社会の期待に見合った成果があった。半島の恒久的な平和実現のために努力を払っていきたい」と応じた。

 米朝首脳会談で北朝鮮は「完全な非核化」を約束したが、米国は非核化が完了するまで対北朝鮮制裁を緩めない立場。非核化を段階的に進めると同時に、経済や安全保障での対価を得たい北朝鮮とは主張に隔たりがある。

 中国は北朝鮮が主張する「段階的措置」に理解を示しており、この日の会談でも習氏は「国際情勢が変わっても北朝鮮に対する中国の支持は変わらない」と述べ、北朝鮮の「後ろ盾」としての立場を強調した。北朝鮮が経済建設に重点を移すと方針転換したことへも支持を表明し、対北朝鮮制裁の緩和の必要性をにじませた。

 中国メディアは今回、正恩氏の北京到着とほぼ同時に、訪中日程を報道した。これまで正恩氏や父の金正日(キムジョンイル)総書記が訪中した際は、警備上の懸念などを理由に、帰国するまで訪中を公にしないのが慣例だった。

=2018/06/20付 西日本新聞朝刊=

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