PTA改革(4)会長になって 「やって良かった」
地域との関わりに悩み
毎年、春になると母親たちのため息が聞こえる。「PTA役員になったらどうしよう」。できることなら避けたい組織。そんな「伏魔殿」のような世界に足を踏み入れることなど想像もしなかった。
2年前の春、加入していた小学校区の父親でつくる「おやじの会」を通して突然、中学校のPTA副会長を打診された。どんな組織で何をするかの前に、時間に不規則な職業柄、まともに活動できる自信はなかった。いったんは固辞したが、何人にも断られたという相手も必死だ。
「できるときにできる範囲でいい」。悩み、引き受けることにした。
男性副会長は定例会などの進行役が主な仕事。よほどのことがない限り次期会長となる「地ならし」のようなポジションだ。それほど苦労は感じなかったが翌年、流されるまま会長となり、現実に直面した。