鉄都を「AKB」が紹介 北九州の60代男女6人 小学生に地元の歴史授業

西日本新聞

 「私たち、AKB-6です」。北九州市在住の60代のグループが、「鉄の街・北九州」が生まれた背景や地元の歴史を、子どもたちに教える授業に取り組んでいる。グループ名は「アクティブ語り部6人衆」。通称の「AKB」は頭文字などを組み合わせた。「子どもたちは笑ってくれ、すぐ授業に溶け込んでくれる」と、メンバーは人気アイドルグループに負けない元気さを見せている。

 「AKB-6」はリーダーの櫻木準一さん(66)を中心にした男女6人。市の委託を受けたNPO法人が運営し、シニア世代が社会貢献の手法などを1年かけて学ぶ「生涯現役夢追塾」の卒業生で結成した。

 活動は、新日鉄住金八幡製鉄所の地元、同市八幡東区の数校の小学5年生を対象にした社会科の特別授業。「故郷が生んだ鉄の街八幡の昔と今」がテーマだ。

 6月26日に皿倉小(同区尾倉)で実施した授業。メンバーの矢治悦子さん(67)は子どもたちを前に、官営八幡製鉄所が建設された理由を「燃料となる石炭が近くにあること、石炭や出来上がった製品を運搬するのに便利なこと、鉄や機械を冷やすのに欠かせない大量の水があること」と丁寧に説明した。

 皿倉小の誕生について山本正明さん(66)は「製鉄所の生産体制などが変わり、1970年代を境に、尾倉地区に住む人が少なくなった。三つの小学校が統合され、(93年に)皿倉小として新しく出発することになった。これが君たちの学校だよ」と語り掛けた。

 櫻木さんは同区の小学校を回るほか、近隣の戸畑区の校長会で授業実施を要望するなど、活動の幅を広げたい考え。メンバーの森上恭子さん(60)は「子どもたちが熱心に聞いてくれ、やりがいがある。活動が広がり、『AKB』のメンバーも増えてほしい」と話している。

=2018/07/02付 西日本新聞夕刊=

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