洞窟の13人救出長期化か 経路浸水、雨で水位上昇も

西日本新聞

 【チェンライ浜田耕治】タイ北部チェンライ県のタムルアン洞窟で行方不明になっていた地元サッカーチームの少年ら13人全員の生存が10日目に確認されたことを受け、タイの救助当局は3日、救出方法の検討に入った。しかし、13人が洞窟を脱出するためには水が引くのを待つか、潜水技術を習得するかしかなく、長期化を懸念する声もある。

 生存が確認されたのは、サッカーチームに所属する少年12人(11~16歳)と男性コーチ(25)。13人は2日午後9時半(日本時間午後11時半)ごろ、洞窟入り口から約5キロ奥にある高台で、水を避けるように固まって座っているところを潜水士に発見された。

 捜索には、日本を含む各国から潜水士や専門家が協力した。救助隊の一人は「13人は食料を持っていなかったが、洞窟の天井からしたたる水を飲んで生き延びた」と説明。チェンライ県知事は3日朝の記者会見で「健康状態は良好のようだ。2、3人がけがをしているが、深刻ではない」と述べた。

 ただし、少年らが避難していた場所は洞窟の奥深くで、そこに続く道の大半は浸水し、1人が通るのがやっとの狭い場所もある。救助当局内には、少年らに暗闇の中を潜水させるのは危険だとの意見があり、タイ海軍特殊部隊の幹部は3日午後の記者会見で「100パーセント、安全という確信がないと潜水はさせない」と語った。

 一方、タイは10月まで雨期が続くため、洞窟内に流れ込む濁流の排水作業は時間を要するとみられている。4日は現地で豪雨も予想され、洞窟内の水位が再び上がる可能性もあり、関係者からは「(脱出に)数カ月かかるかもしれない」との声も出ている。

 救助当局は、洞窟内に孤立している少年らに食料や医薬品を届けたほか、潜水活動ができる医師らを送り込んで健康状態を調べている。また洞窟内に電話線を引いて、少年らが家族と会話できるようにするとしている。

=2018/07/04付 西日本新聞朝刊=

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