ニキビは疾患 適切な治療開始のタイミングは

西日本新聞 医療面

 皮脂の分泌が盛んになる夏場は、顔や背中のニキビが悪化する人が少なくない。「青春の象徴だから」と放置しがちだが、実は尋常性ざ瘡(そう)という名前のれっきとした疾患だ。自分で何とかしようとすると痕になることもある。近年は、炎症になる前の毛穴詰まり(白ニキビ、微小面ぽう)の段階で薬を塗る早めの治療が推奨されている。

 ニキビは、ホルモンの影響で皮脂が増えて毛穴が詰まり、アクネ菌が増殖して炎症を引き起こす病気。主に10~40代で発症する。赤みを帯びたり、うみを伴って黄色くなったりする炎症が数カ月続くと、クレーター状の痕になる恐れがある。一度できた痕は治らない。

 従来は、炎症状態になってから抗菌剤を塗布、もしくは服用する治療法しかなかった。ただ薬剤耐性菌の影響か、治りにくい人もいる。2008年に白ニキビに効く塗り薬が、16年にそれにアクネ菌殺菌作用も加わった塗り薬が、それぞれ厚生労働省に処方薬として認可された。日本皮膚科学会は早期の治療開始を呼び掛ける。

 福岡市中央区の浄水皮ふ科クリニックには、1日に10人前後がニキビ治療で訪れるが、手遅れで痕になった人もいる。山田陽子院長は「『洗えば治る』『まずは市販薬で』と考えて、かえって肌を傷つけ、何度もニキビを繰り返す傾向がある。顔の痕で恋愛に臆病になったり、人前に出ることを苦痛に感じたりと、社会生活に影響する人もいる。早めの受診を心掛けてほしい」と話す。

 肌をなでるとぶつぶつするのが白ニキビの特徴。薬代を含めて治療費は3割負担で月に2千~3千円。山田院長は、日常のスキンケアは毛穴が詰まりにくい「ノンコメドジェニック処方」と明記された洗顔フォームや化粧水を使うよう勧めている。

=2018/07/16付 西日本新聞朝刊=

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