「赤字は覚悟」スポーツドリンク50円の格安自販機

西日本新聞 ふくおか都市圏版

 厳しい暑さの建築現場での熱中症を防ごうと、福岡市の上村建設とその下請け業者約100社が協力して、現場作業員向けに500ミリリットルのスポーツドリンク(市価150円)を7月は100円、8月は50円という低価格販売を始めた。仕入れ価格との差額は各社が負担するが担当者は「赤字は覚悟のうえ。本気で熱中症対策に取り組む」と意気込んでいる。

 賃貸マンションの建設を手掛ける上村建設によると、現場は強い日差しに加えコンクリートからの放射熱や風通しの悪さなどから、過酷な暑さとなる場合が多い。これまでも日陰を設け、製氷機や冷水器を置くなどの対策に取り組んだが、昨年は現場で計10人の作業員が熱中症になった。

 さらなる対策を考えていた昨年、関東の工事現場内の自動販売機でスポーツドリンクが50円で販売されたニュースを知った。既にスポーツドリンクの無料配布は実施していたが、本数も配布のタイミングも限られていた。「自販機なら作業員が必要なときに自分の意思で飲める」。ドリンク代の予算として各社で計400万円を確保し、福岡市を中心に県内23の現場内で導入した。工事現場なので一般の人の立ち入りはできない。

 志免町の水道設備業、横田敏彦さん(56)は「財布に優しくてありがたい。多めに飲もうという気になる」と話す。現場でも好評のようだ。

 上村建設の稲吉恒弘工事管理部長(61)は「熱中症は命に関わることもある。建設業界に限らず、広く対策に取り組むべきだ」と訴えている。

=2018/07/21付 西日本新聞朝刊=

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