軽石・火山灰走路は四駆が有効 大噴火想定し走行実験 鹿児島市、桜島避難計画に反映へ

西日本新聞

 鹿児島市は26、27日の両日、桜島で大正噴火(1914年)級の噴火が起き、大量の軽石・火山灰が積もった状況で、どのような車両が走れるか、除去作業にかかる日数はどの程度かなどを調べる実証実験を桜島で行った。市は桜島の大規模噴火に備えた市街地での避難計画を策定中。国内外でも初となる実験結果を反映させ、本年度内に地域防災計画に追加する方針だ。

 市は大正噴火級の噴火開始から16時間後、市街地で軽石と火山灰が厚さ1メートル積もると想定。関係機関と図上演習などを繰り返し、対応策を検討してきた。

 実験には60機関、240人が参加。26日は採石場跡地に軽石を30センチから1メートルの厚さで敷いた2コースと、火山灰を30センチ積んだコースを設置。公用車や救急車、九州電力の高所作業車、自衛隊車両など計32台を時速5キロで走らせた。結果、二輪駆動車は大半が30センチの軽石走路で止まったが、四輪駆動車は問題なく走れた。火山灰走路は軽ワゴン車やごみ収集車などが途中で止まった。27日には軽石や火山灰を重機で除去し、道を切り開く手順や作業量などを確認した。

 桜島を観測する京都大火山活動研究センター長の井口正人教授は「軽石の危険性を知ってもらうことに意味があり、四駆が有効と分かった。今後もカーブや舗装道などさまざまな状況を想定した実験が必要」と語った。市は桜島の防災力を高め内外に広く発信する「火山防災トップシティ構想」を掲げる。森博幸市長は「トップシティを目指す足がかりになる実験で、対応できる車両が分かった。検証結果を海外にも発信していきたい」と述べた。

=2018/07/28付 西日本新聞朝刊=

PR

社会 アクセスランキング

PR

注目のテーマ