「あっ、これいける」バイト生活からTシャツアーティストに 口コミで評判、全国から依頼相次ぐ

西日本新聞

Tシャツアーティスト・ポッポコピーさん

 真っ白なTシャツにピンクの大文字で「すき すき だいすき」。他にも「釣り」「台湾」などシュールな感覚で選んだ言葉を絶妙なデザインで配置し、街行く人をくすぐる。アメコミ系キャラクターを描いても、蛭子能収さん風の心地よいヘタウマさ加減で人気だ。福岡発のブランドが全国で認知度を高めている。

 長崎県佐世保市出身。元は九州産業大芸術学部で学んだ美術家で、制作のために全裸で深夜のゴルフ練習場に侵入したり、直径1メートルの発泡スチロール球全体に髪を貼り付けたりと、鑑賞者を怖がらせるような作品を手掛けていた。

 30歳を目前にした2010年、アルバイトと年に1、2回個展を開くという生活に違和感を覚えた。「もうタイムカードを押したくないなって思ったんです」

 ある日、雑貨店でTシャツ作りの指南書を見つけ「あっ、これいける」と直感。実際に作って顔見知りが集まるギャラリーに行くと、仲間の美術家たちが面白がった。口コミで広まり、全国のイベントなどから出品依頼が相次ぐ。

 ブランド名でもある「ポッポコピー」は、好きなバンド名や単語を紙に書いて並べているうちに偶然生まれた。100種を優に超える作品は「アイデア勝負で格好いい線」にこだわる。

 冒頭の「すき すき-」は数年前、同名の歌がある戸川純さんのライブに行く際、本人にアピールしようと思って発案した。結局、会えずにサインすらもらえなかったが、周りにいた戸川ファンをざわつかせたという。福岡市中央区在住の37歳。

=2018/07/29付 西日本新聞朝刊=

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