「ハンセン病啓発の拠点に」 旧菊池医療刑務支所移設合意 新設の小中一貫校の正門に石碑設置へ

西日本新聞

 旧熊本刑務所菊池医療刑務支所(合志市)の建物の一部移設に関する合意書が31日調印され、ハンセン病への差別を伝える歴史資料としての活用に道筋がついた。刑務支所跡地に市が2021年に新設する小中一貫校の正門に、法務省が刑務支所の歴史を記した石碑を設置することも正式に決まり、恵楓園入所者からは「啓発の拠点として残せることになり、ありがたい」と歓迎する声が上がった。

 旧刑務支所には、1953年の開設当時から残る旧外壁と、86年に建て替えられた庁舎などがある。合意書は、(1)法務省が独房1室の設備(扉、鉄格子、便器、洗面台、暖房機)と旧外壁の門扉を移設(2)厚生労働省が恵楓園内に独房を復元し、移設した設備を展示(3)法務省が小中一貫校の正門に石碑を設置-することを決めた。独房などを復元する恵楓園の新資料館(社会交流会館)は2020年度までに完成予定。

 旧刑務支所の庁舎には男性9室、女性1室の独房があったが、恵楓園入所者自治会によると、完成した86年に半年間だけ受刑者1人を収容したという。太田明副会長(74)は「憲法違反で無駄な刑務所を造ったのは問題だった。資料を啓発に生かすため今後も国の協力をお願いしたい」と話した。

=2018/08/01付 西日本新聞朝刊=

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