救護活動にNPO奮闘 県警OB核に元看護師らで組織 スポーツ、催し会場に要請急増

西日本新聞 北九州版

戸畑祇園大山笠の会場でクーラーボックスやAEDの準備をするメンバー=7月28日、戸畑区役所前 拡大

戸畑祇園大山笠の会場でクーラーボックスやAEDの準備をするメンバー=7月28日、戸畑区役所前

 スポーツ大会やイベント会場などで急な傷病者を救護するNPO法人「セーバー風(かぜ)・ジャパン」(八幡西区)の活動に、県警OBらが精力的に取り組んでいる。連日の猛暑による熱中症への警戒もあり、この夏は派遣要請が急増している。元八幡西署長で同法人理事長の小泉亮一さん(70)は「名前には人を救う取り組みが広がるよう、『追い風』になりたいという思いを込めた。社会貢献活動に励みたい」と強調する。

 7月28日に戸畑区役所前であった戸畑祇園大山笠の競演会。会場の一角には額の汗をぬぐいながら、クーラーボックスや自動体外式除細動器(AED)を準備する姿があった。同法人の設立は1月。5月までは月4回程度の依頼を受けていたが、6月以降、厳しい暑さを受けて依頼が倍増したという。

 設立のきっかけは2016年10月、理事の荒牧恒美さん(69)は福岡市内であった地域イベントのバスケットボールの試合で、疲労した選手が倒れた際、周りの人たちが119番もできず、あわてる姿に遭遇した。「中小規模のイベントで医療関係者を常駐させるのは費用面などから難しく、依頼をしやすいNPO法人のような組織が必要だと感じた」(荒巻さん)。

 県警で同期だった荒牧さんから相談を受けた小泉さんが組織化に着手。八幡西署の元署員や自身の再就職先の同僚などに呼び掛け、八幡西区黒崎に事務所を構えた。メンバーは14人。県警OBを中心に、看護師や保育士の経験者もいる。全員が心肺蘇生などの講習を定期的に受け、県警OBは退職後に防災士資格を取得。北九州市外でも依頼に応じてメンバーを派遣する。

 小泉さんは「犯罪現場や警備などで緊張する現場を数多く経験してきた私たちが冷静に対処することを通して、多くの人たちに応急救護の大切さを伝えていきたい」と力を込める。同法人=093(883)7817。

=2018/08/06付 西日本新聞朝刊=

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