女子アナの皆さんも夜に悩み?【しもじもの話】

西日本新聞

 生まれ故郷の天草(熊本県)を離れて45年。「天草原人」と言われていた話し方も、今ではすっかり影を潜めてしまった私に、中学の同級生から天草弁マイスター認定審査に挑戦してみないかと誘いがありました。

 審査員はインターネット放送局天草テレビの女子アナの皆さんです。天草弁での会話力が審査されます。華やかに見える彼女たちにも、きっとひそかな排尿の悩みがあるはず。そこで、わずかに覚えている天草弁を駆使して「夜間の排尿」の話をしてみました。

 若いときには朝まで起きなかったのに、年とともに尿が近くなります。皆さんはどうですか。慣れてしまった人や、年のせいとあきらめている人もいるようですが、夜間排尿が3回以上の人は寿命が短くなるというデータもあります。心配です。

 中でも「毎回たくさん出る」という人は、就寝中の尿量が増えているのかもしれません。筋肉量が減ると脚に水分がたまりやすくなります。夕方、靴下のゴムの痕がはっきり付いていたり、すねを押すとへこんで戻りにくかったりするのは、余分な水分がたまってむくんだ状態です。尿は体の真ん中にある腎臓で作られます。脚にたまったままだと、余分な水分は尿になりません。脚の水分は夜寝ている間に上体の方へ移動して尿になります。すると夜間の尿量が増えて回数も多くなります。

 夕方の散歩を勧めると、夜間の回数が減る人がいます。脚の筋肉運動がポンプ作用となり、水分を押し上げるためです。適度に疲れるので睡眠が深くなることも一因です。また、夕方テレビを見る時などに脚を上げてマッサージをしてみるのも方法です。それでも回数が減らないときや、尿意で目が覚めてトイレに行っても少ししか出ないときには、どうぞ泌尿器科にご相談ください-。こんな内容です。

 さて審査結果は、「よかこっば聞いた。きゅう、せんばん(良い話を聞いた。今日からやってみよう)」との温情判定で合格。認定証をいただきました。実は、女子アナの皆さんの平均年齢は83歳です。

 (泌尿器科医・池田稔)

=2018/08/06付 西日本新聞朝刊=

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