シーナ&ロケッツが結成40年 福岡で野宮真貴と記念ライブ

西日本新聞

ライブで共演する鮎川誠(右)と野宮真貴(Photographer Lisa) 拡大

ライブで共演する鮎川誠(右)と野宮真貴(Photographer Lisa)

ライブの最後、観客にあいさつするシナロケメンバーと野宮真貴(Photographer Lisa)

 福岡が生んだロックバンド「シーナ&ロケッツ」を率いる鮎川誠の古希とグループ結成40周年を祝うシナロケの記念ライブが7月28日、福岡市中央区六本松の市科学館サイエンスホールで開催された。鮎川の妻でボーカルのシーナがこの世を去って3年。ゲストに元ピチカート・ファイヴのボーカル、野宮真貴を迎え、絶妙なコラボで代表曲「ユー・メイ・ドリーム」など看板曲を聴かせた。

「ロックは自由を勝ち取るための音楽」

 この日は昼と夜の2公演。それぞれトークショーとセットで、セットリストも異なる趣向の特別なステージになった。昼公演は地元の音楽プロデューサー深町健二郎が聴き手となり、鮎川がロック少年時代から九州大学に入り、サンハウス、そしてシナロケ結成へと駆け上った青春時代を回想した。

 ライブ会場は九大六本松キャンパス跡地。鮎川は1968年に入学しており、大学時代について「あのころ(須崎町にあったロック喫茶の)『ぱわぁはうす』ができる前に(六本松に近い)別府橋に『マット』があってね」と切り出し、「ロック喫茶という言葉もまだ定着していないころで、九大の学館がロックコンサートのメッカやった。PAもなくて、手探り状態だった」とロック人生の原点である六本松時代を振り返った。

 昼公演のライブは「バットマン」で幕開けし、「マイウェイ」と続き、中盤で野宮が登場。金色のスパンコールが眩しいドレスで「ベイビー・メイビー」「プロポーズ」の2曲を歌い、ラストではシナロケの黒いTシャツ姿で舞台に現れ、「ユー・メイ・ドリーム」をエレガントにうたい上げた。

インタビュー:鮎川誠「腹いっぱいやって楽しめた」

 ―昼と夜と2ステージを続けてのメモリアルデーですね。

 鮎川 絶対やりたい曲はどっちでもやりました。「ユー・メイ・ドリーム」と「レモンティー」。とにかく2ステージで一曲でも多く、僕たちの作った曲を聴いてほしいと考えました。そんな中で、野宮さんにはあえて違う曲を歌ってもらうよりも、今回、僕らのアイコンであるから、「ベイビー・メイビー」と「プロポーズ」を両方のステージで歌ってもらい、あとは腹いっぱいやろうと。

 ―野宮さんが歌う歌の選曲は?

 鮎川 僕も「ベイビー・メイビー」はどうかなあと思っていたら、野宮さんも自分が歌いたい曲をリストアップしてくれて、挙げてくれていた。僕たちにとっても大事な曲だし、割と対比的にエレキがギンギン響くような曲も一緒にやってみようかなと思った。

 ―古希とシナロケ結成40周年ですね。

 鮎川 本当やね。なんかね、いろんな考えがヒューッと来てヒューッと行くので、まだ自分の言葉がよくつかめてないんだけど、何かおかしいよね。おかしいちゅうか自分の好きなこと、ロックやりたいと思って九大に入ったし、好きなロックをずっとやれて、えーっもう70かと、それくらいしか思わんやった。そして、みんなが盛り上げてくれたし、それが感謝と喜びが込み上げてきました。みんなの力がなかったら、こんなことできんもん。最高のメンバー、スタッフと野宮さん、東京や京都からもファンが来てくれたし。トークショーとライブっちゅうのは難しいかなと思っとった。1部はトーク、そして2部と分けてあらたまった感じはね。俺たちは割とぶっちゃけでやるから、どうやろうと思っていたけど、意外とよかった。自分も楽しめました。

 ―野宮さんが歌う「ユー・メイ・ドリーム」はエレガントでシーナさんのエネルギッシュな歌とは別の味わいでしたね。

 鮎川 品がいいよね。それが渋谷系のかっこよさと涼しい感じで、僕たちは汗をかいて汗みどろでずっとやってきたけれど、でもバッチリ。コラボがうまくいきました。

インタビュー:野宮真貴「10代のころの夢が一つかなった」

 ―野宮さんにとってシナロケはどんなバンドですか。

 野宮 10代の少女だったころに好きで聴いていたバンド。青春の1ページと言ってもいいようなバンドです。

 ―シナロケとの共演は、今年5月2日、東京・下北沢で鮎川さんのバースデーライブをやった時が初めてで、福岡が2回目。鮎川さんからゲストにと要請があった時はどんな気持ちでしたか。

 野宮 あまりにも素晴らしい話だったので最初は私でいいのかなと思いました。でも、光栄なことだし、お祝いですからね。じゃあやってみようと。シーナさんのボーカルのスタイルは彼女でしかできないもの。シーナさんをすごくリスペクトしていますし、でも、彼女のようには歌えない。物まねではいけないので自分なりにやらせていただこうと思いました。

 ―ライブで歌った3曲の選曲は?

 野宮 鮎川さんと選曲会議のようなものをやって私が歌える曲、歌いたい曲のリストを出したんですね。鮎川さんはたくさん選んでくれたと喜んでくださって、私が歌いたい曲、鮎川さんが歌ってほしい曲を選びました。鮎川さんの思い出の地・福岡まで呼んでいただき、光栄です。最後に「ユー・メイ・ドリーム」を歌いました。シーナさんが「いつも夢を持って」と言っていましたが、10代のころの夢が一つかなったような気がします。

=2018/08/07 西日本新聞=

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