クラゲ多発、被害相次ぐ 原因は不明 「とても泳げん」海水浴諦める人も

西日本新聞

 今夏、海水浴場でクラゲに刺される被害が相次いでいる。クラゲの出現には潮流が関係しているとされるが、今年の猛暑やそれに伴う海水温との関係は解明されていない。ただ、長崎市内の海水浴場では準備した塗り薬があっという間に無くなるほど被害が出ており、気が抜けない状況だ。

 「せっかく家族と楽しんでいたのに…」。同市の会社員男性(43)の左腕は、クラゲに刺されて6日たった今もみみず腫れが引かない。ピリッと感じてすぐに海から上がると、触手の一部が巻き付いていたという。専門家は各地で確認されるアンドンクラゲではないか、と指摘。触手に強い毒がある厄介な存在だ。

 17日、男性が刺された海水浴場に向かった。世界文化遺産の端島(軍艦島)を望む白浜。夏休みを楽しむ子どもや若者の歓声が上がる。一方、休憩所にはクラゲに注意を促す貼り紙も。

 60代の女性スタッフは「今年は7月中旬の海開き直後からクラゲが出始めた。数も多い」と驚く。サメの進入を防ぐネットを張っているが、網の目が大きく、クラゲには効かない。管理者も「対策のしようがない」とお手上げだ。

 気象庁や県総合水産試験場のデータでは、今年7月中旬以降の長崎近海の海面水温は平年より0・5~4度高め。最高で30度を超した海域もある。五島市出身の70代男性は「クラゲが多くてとても泳げん。これだけ水温が高いと無理もない」と、帰省のたびに楽しんだ海水浴を今年は諦めた。

 男性のようにクラゲと水温を結びつけて考える人は少なくないが、因果関係は「不明」(専門家)。今年の被害の多さについても、原因は謎のままだ。

 透明で神出鬼没。何とも不気味なクラゲへの予防策はないのか-。九十九島水族館海きらら(佐世保市)のクラゲ担当飼育員、吉田幸さん(25)は「まだまだ分からないことが多い生き物。どんな状況だと出現しやすいのか、もっとデータを蓄積すれば対策に生かせるかも」とうなる。本当にないのか、と食い下がると「症状がひどい場合は病院に」との助言をもらった。

 海水浴シーズンはまだ続く。くれぐれもご注意を。

=2018/08/18付 西日本新聞朝刊=

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