夏の夜彩る浮立と花火 有田町で伝統の「十八夜」
かつて有田焼を伊万里の港まで運んだ街道の宿場町として栄えた有田町の大木宿地区で18日、雨ごいの伝統行事「十八夜」があり、浮立や花火でにぎわった。
日が暮れる頃、浮立の一団が旧街道で笛や鐘、太鼓を打ち鳴らし祭りが開始。会場の龍泉寺に到着すると先頭で鐘を鳴らす男たちがけんか浮立「ドテマカショ」を披露した。花火と勢い水の中でぶつかり合い、境内が最高潮に達したところで頭領(祭り責任者)の諸隈新作さん(42)が、住民手作りの仕掛け花火「ジャーモン」に点火。シュルシュルと回転しながら華々しく火花を散らし、続けて打ち上げ花火が夜空に大輪を咲かせた。
飲食イベント「十八夜横丁」もあり、大阪府から来た田伐紀保子さん(44)は「風情と人情を感じ、祭りに真摯(しんし)に取り組む姿に感動しました」と話していた。
=2018/08/21付 西日本新聞朝刊=