「行ってらっしゃい!」九州初、女性DJポリスの熱い思い 子どもたちに交通ルール呼び掛け

西日本新聞

笑顔で交通安全を呼び掛ける福岡県警小倉南署の鋸屋千穂巡査長=7月18日、北九州市小倉南区 拡大

笑顔で交通安全を呼び掛ける福岡県警小倉南署の鋸屋千穂巡査長=7月18日、北九州市小倉南区

 軽妙な語り口で交通ルールの順守を呼び掛ける「交通安全DJポリス」。女性警察官としては九州で初めて、福岡県警小倉南署交通課の鋸屋(おがや)千穂巡査長(25)がこのほど任命された。「少しでも事故を減らすために、警察官を目指した」。熱い思いを胸に秘め、小学校近くの交差点に立って温かな言葉を子どもたちに投げ掛ける。「交通ルールを守って、元気に行ってらっしゃい!」

 警察官を志したきっかけは、高校3年だった2011年夏の出来事だった。自転車に乗った友人がバイクとの出合い頭の事故でけがを負い、体育祭への参加を断念した。「ちゃんと左右を確認していたら」。高校生活の思い出を飾ることができず、やりきれない表情の友人の顔が忘れられない。「交通安全の大切さを伝えることで、みんなの笑顔を守りたい」と思うようになった。

 警察官になって5年目の16年、念願の交通安全教室の講師を初めて任された。苦労したのは伝え方。普段何げなく使っている言葉が、子どもたちには難しいものだと気付いた。「確認する」は「右と左をよく見る」、「交通規則」は「お約束事」などと表現を工夫した。「おねえさんの話し方、分かりやすかった」と喜ぶ姿がうれしかった。昨年は約100回にわたって講師を務めた。

 そうした経験と思いの強さを買って、小倉南署の橋本慎一交通課長がDJポリスに任命。今年7月18日朝、鋸屋巡査長は初めてマイクを握り、登校中の子どもたちに「しっかり手を上げて渡ってね」「右左ちゃんと見るんだよ」と優しく呼び掛けた。

 「多くの子どもたちが抱く警察官のイメージといえば、強いけど怖い。距離を縮めるため、女性警察官だからできる役割がある」。次回は9月3日、北九州市小倉南区葛原5丁目の交差点で再びマイクを握る。

=2018/08/28付 西日本新聞朝刊=

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