僕は目で音を聴く(18) 海外旅行では ぜひ筆談を

 私は海外旅行が趣味です。旅を重ねるとさまざまな場面でこつが分かってきます。国によっては物を買ったり、サービスを利用したりする時など、金額交渉が普通に行われています。

 最初はかなり苦労するかもしれません。お互いに納得できる金額に折り合うまでやはり時間はかかりますし、一番厄介なのは、口頭で合意したはずなのに、支払う際に最初の金額より高く請求してくる相手がいること。日本では考えられませんが、外国では少なくありません。なので、事前に相場を知っておくことがやはり大事になります。

 タクシーに乗る際、「きちんとメーターを使ってください」とお願いしても、もともとメーターを改造していて高く請求されることも。友人が実際、ある国で経験したと聞きました。メーターを見ていると目的地に着くまでは相場通りの正規な金額だったのが、到着した瞬間、その表示が2倍以上に。彼は念のためにメーターをカメラで撮っていたので“抗議”すると、相手が諦めたそうです。

 金額交渉で一番便利なのはやっぱり、合意した「証拠」が残る筆談でしょう。私は海外旅行では、必ず小さなメモ帳を携帯し、それに英語を書いて筆談することにしています。金額交渉で大切なのは、金額の前に必ず「Total(合計)」と記入すること。それ以上の金額は払いませんよ、という意思表示として使えます。あとは、数字だけでなく必ずその国の通貨の記号を書き込むこと。こちらは現地の通貨だと認識して書いていたとしても、例えば、その通貨より価値の高いドルに書き換えられてしまうこともあります。本当に少数派ですが、紙で証拠が残っていても「高く払え」と要求してくる強気な人もいます。「警察を呼ぶよ」と言うとやっと引き下がりますが…。

 聴覚障害者にはなじみ深い筆談ですが、海外に行く人にはどなたにとっても非常に有効なコミュニケーションツールとなりますので、お勧めします。
 (サラリーマン兼漫画家、福岡県久留米市)

 ◆プロフィール 本名瀧本大介、ペンネームが平本龍之介。1980年東京都生まれ。2008年から福岡県久留米市在住。漫画はブログ=https://note.mu/hao2002a/=でも公開中。

※平本龍之介さんによる漫画「ひらもとの人生道」第1巻(デザインエッグ社発行)が好評発売中!

=2018/08/23付 西日本新聞朝刊=

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