嘉麻産ナシがベトナムへ まちづくり会社が県内産初の輸出 産地PR、外国人就農も狙う

西日本新聞 筑豊版

 嘉麻市のまちづくり会社「嘉麻スタイル」が、同市馬見の「九州りんご村」で栽培されたナシをベトナムに輸出する事業に試験的に乗り出す。同国が昨年1月に日本産ナシの輸入を解禁したのに合わせたもので、県内産の輸出は初めて。同社は31日に第1便を出荷する予定で、高井朋仁課長(45)は「果樹園を営む人が減る中、市の観光農園として重要な役割を果たしてきた九州りんご村を存続させる機会にしたい」としている。

 輸出するのは、九州りんご村を営む宮小路果樹組合の果樹園「秀芳園」、「三翠園」、「博光園」で収穫した二十世紀ナシ。ベトナムではほとんど出回っておらず、ほかの品種に比べ日持ちが良いこともあり、二十世紀ナシを輸出することにしたという。

 りんご村の果樹園では今年6月から、農林水産省門司植物防疫所や県の職員らが定期的に病害虫の検査を実施し、ベトナムの検疫条件をクリアした。

 第1便は計420キロを福岡空港から空輸。9月1日から2日には、首都ハノイのスーパーマーケット「インティメックス」の複数店舗に並ぶ予定で、売れ行きが良ければ輸出を続ける。

 九州りんご村には約20年前まで、12軒の果樹園があったが、生産者の高齢化が進み、現在は半数となった。組合は新規就農者を募るなどしているが、後継者不足は解消されておらず、嘉麻スタイルの協力で輸出に挑むことにした。

 嘉麻スタイルの高井さんは「ナシの輸出を通して嘉麻市をアピールし、農業に興味を持った外国人を取り込むことができれば、人手不足の解消にもつながる」と指摘。宮小路果樹組合の森裕治組合長(55)は「今回の取り組みをきっかけに海外での販売も視野に入れ、うまくいけば継続していきたい」と話している。

=2018/08/31付 西日本新聞朝刊=

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