書と音楽、墨絵を融合 マルチな表現者を目指す書家タレント

西日本新聞

柳川市の自宅で筆をふるう原愛梨さん 拡大

柳川市の自宅で筆をふるう原愛梨さん

シンガポールで路上パフォーマンスをする原さん(昨年12月) 墨絵のイラストと書を融合させた作品

 一目も二目も置かれるスーパー小中学生だった。九州の名だたる書道タイトルを総なめ。大学でも書に励み、24歳の今、書と音楽を融合させる「書家タレント」として活動する原愛梨さん=柳川市。

 「言葉が通じなくても、洋の東西を問わず多くの人に伝わるのが書と音楽。学んできた書道やピアノで、海外に日本文化を発信したい」

 3歳年上の姉をまね、2歳から柳川市内の書道塾に通った。初めて半紙に「一」と書くと、先生はにっこり笑って、赤い墨で花丸をつけてくれた。うれしかった。それからは自習時間が始まる午前5時に塾を訪れ、いつも先生の隣に席を構えた。

 高校まで師事した村石周明さんは2010年に87歳で死去。「あいりワールドを大切にね」という言葉が今も耳に残っている。

 柳城中、山門高から福岡教育大教育学部生涯スポーツ芸術課程に進学。高校の国語と書道の教員免許、司書教諭の免許を取得した。卒業後は大手地銀に就職したが1年半で退職。「書と音楽、墨絵を融合させ、世界中に書の魅力を伝えたい」。そんな夢をかなえようと、大手芸能事務所に所属した。

 書道と一緒に高校まで習ったピアノでは九州大会の出場経験がある。大学では軽音楽部に入りバンドを組んだ。キーボードを縦にして弾く曲芸弾きが特技だ。各地のイベント会場ではドラム奏者と組み、弾き語りと書道を組み合わせて披露。昨年12月にはシンガポールで書の路上パフォーマンスを披露した。書と墨絵によるアートデザイン作品も発表している。

 プロ野球福岡ソフトバンクホークスのファーム(2、3軍)本拠地、タマホームスタジアム筑後でのイベントにも参加。「若鷹夏祭り」などスタジアムに掲示される応援の大作も任された。ボイストレーニングや演技の勉強も続ける。「書という武器を生かしつつ、マルチな表現者を目指したい」

 国語の教員免許を持ち、書家でありながら「漢字の読み書きが苦手」を公言。ファンが付けたキャッチフレーズは「天真爛漫(らんまん)すぎる書道家」だ。

=2018/09/16付 西日本新聞朝刊=

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