佐賀工高生が佐賀藩の科学技術再現 多布施反射炉のジオラマ制作 来年の全国高校総文祭で披露

 明治維新150年に合わせて、佐賀工業高(佐賀市緑小路)の生徒が、近代化をけん引した佐賀藩の科学技術と歴史を学びながら、学校近くにあった「多布施反射炉」のジオラマを制作している。3Dプリンターやパソコンなど現代の技術を駆使し、維新期の郷土を再現する。作品は19年に県内で開かれる全国高校総合文化祭で披露する予定で、生徒は「同世代に佐賀の歴史を知ってもらうきっかけにしたい」と意気込んでいる。

 ものづくりの技術をリードする工業高校生の育成を目指す県教育委員会事業の一環。佐賀工のほか、鳥栖工が明治時代の鳥栖駅周辺のジオラマづくりに挑戦し、唐津工は唐津市出身の建築家、辰野金吾設計の建築物の模型を作るなど県内4校も取り組んでいる。

 多布施反射炉は、黒船来航に危機感を抱いた江戸幕府から鉄製大砲の鋳造を依頼された佐賀藩が建造。だが、その遺構は残されていない。

 佐賀工建築科の3年生7人は、資料と照らし合わせながらリアルさを追及し、細部にこだわってジオラマづくりを進めている。その縮尺は75分の1で、土台は縦83センチ、横112センチ。中央に反射炉があり、その周りに多布施川や民家、畑を配置している。

 地面の凹凸は紙粘土で表現し、多布施川に流れる水は硬化樹脂の液体を利用してつやのある質感を生み出した。川沿いの樹木の幹は銅線に紙粘土を巻き付けた。両面に紙を貼った発泡スチロール「スチレンボード」と木材を加工して建物の骨組みや壁を造り、屋根の模様はパソコンでデザインした紙を貼った。

 ジオラマのほか、機械科や電子情報科などの3年生20人が、鉄製大砲の小型版や、反射炉から煙に見立てた水蒸気を発生させる装置なども分担して制作。現在は9割ほど仕上がり、今年中に完成させる予定という。

 ジオラマ制作のリーダーを務める永吉和磨さん(18)は「佐賀藩の功績を知り驚いた。郷土の誇りを多くの人に伝えたい」と話している。

=2018/09/26付 西日本新聞朝刊=

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