「買い物難民」支援に直売所開設 ボランティアが週1回運営 小郡市の味坂校区

西日本新聞 筑後版

 徒歩圏内にスーパーがなく、運転免許証の返納などを理由に、日常の買い物が難しい「買い物弱者」が近年課題になっている。そんな中、小郡市の味坂小校区の住民でつくる「味坂校区協働のまちづくり協議会」が買い物支援事業を立ち上げた。第1弾として同市下西鰺坂の「ポピーの里あじさか館」を拠点に、ボランティアによる農産物直売所「あじっこ市場」を始めた。毎週水曜午前10時~午後0時半、同館の玄関先に並んだ野菜や米、花などを誰でも購入できる。

 同市場では、事前に登録した生産者15人が朝に商品を持ち込み、ボランティアがレジ係を担当。売り上げは全て生産者の収益になる。生産者には農家もいるが、市民の家庭菜園も多いという。「食べきれずに余っていた野菜も商品に生かされる」。協議会の推進委員宮島昭洋さん(65)は笑顔を見せる。

 買い物支援に乗り出したのは住民からの要望を受けたため。昨年6月、地域のニーズを把握しようと全戸を対象にアンケートを実施。回答した600世帯のうち3割が買い物への不安を挙げた。現在、校区内にはスーパーもコンビニもない。「今は車を運転できるが10年後はどうなるか」と将来への不安が大きく、同11月から準備を進めてきた。

 初回の12日はオープニングセレモニーがあり、加地良光市長は「可能性を広げる第一歩。地域の皆さんが課題を見つけ、協働で解決に当たっている」と称賛した。初日の売り上げは約2万4千円。自転車で訪れた女性(73)は「買い物には週1回ほど車で行き、買いだめする。近くで直売所が始まってうれしいけど、もっと品目が増えるとありがたい」と話した。

 10月からは月2回のカタログ販売を始める。市中心部にあるスーパー「レガネット小郡」と連携し、カタログから選んで利用者が注文した品を、ボランティアがスーパーから戸別配達する。車による移動販売も検討中。協議会の末次良文会長(65)は「買い物支援は高齢者の見守りも兼ねている。買い物を通したコミュニケーションを続けたい」と語った。

=2018/09/26付 西日本新聞朝刊=

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